処理はオンライン。データはオフライン。

デスクトップ・アプリケーションのオンライン化の流れは留まることなく続いている。個人的には、ネタフルで紹介されている音楽作成ツールSliceや、Web2.0ナビで紹介されているER図の作成ツールSQL Designerが登場したことで、いよいよ出揃ったなと感じた。

ところで、このSQL Designerだが、他のWebベースのアプリケーションとは少し違う。SQL Designerはデモサイトだからか、ユーザ登録制ではないのだ。上記のWeb2.0ナビに書かれているように、サイトを開いて編集したデータは、XMLでエクスポートし、手元のハードディスクに保存するのである。これでは、Webベースのアプリケーションのメリットの一つである、「どこでもデータの編集が可能」ということが不可能になる。これは不便である。

しかし、このツールが開発支援ツールであることを考えると、データがインターネットを流れず、手元に残るというのは安全であり悪くないのかも、と思った。オープンソースで開発されているアプリケーションのデータベースのER図を共有するのであれば物足りないが、企業ユーザや一般ユーザが自作のアプリケーションの開発支援に使うのであれば、これは好都合である(Web2.0ナビで紹介されているツールに対してWeb2.0的でない考え方であるが)。モジログに書かれているパーソナルネットを思い出した。

そこで、多くのアプリケーションがオンライン化し、さらに発展を続けた後の世界、近い未来、を勝手に想像してみた。

Windowsに付属の各種アプリケーションがオンライン化し、PCはOS以外にほとんどアプリケーションがインストールされなくなるかもしれない。そうしたら、ローカルファイルの名前は、拡張子が廃止され、以下のようにWebベースのアプリケーションのドメインを示すようになるかもしれない。

家計簿.spreadsheets.google.com

そして、大切なデータはインターネットとは別のネットワークを流れて、「どこでもデータの編集が可能」になるかもしれない。