Rimoについて

音楽配信メモの「「Rimo」への違和感について考えてみた」を読みました。初めは、YouTubeというインフラをただで利用しているだけのサービスに違和感を感じる、ということかと思ったが、少し違った。

ざっくりと言ってしまえば、Rimoにはそういうコンテンツへの理解と「コンテンツが生まれる環境をサポートする」という気概が感じられないのだ。「なんかおもしろそうだからやっちゃいましたー」的な無邪気さで押し切っていて、しかもリスクやコストもほとんど引き受けてないという「姿勢」に俺は強烈な違和感を感じている、ということなのだと思う。

音楽配信メモ 「Rimo」への違和感について考えてみた

せめてニコニコ動画のようにコンテンツに付加価値を付けられるサービスにして欲しい、と期待を込めて言っているのだと思う。


前者であれば、Google ニュースがニュースサイトのコンテンツを無断で利用しているという批判に似ているのかなと思った。または、GoogleやYahooなどたくさんのインターネット関連会社が、電話回線や光回線の上で利益を出す一方、当の回線業者は価格競争で儲けが少ないという話などとも似ているのかなと。


しかしそうではなくて、サービスのありかたについて言っているのだ。もちろんその通りだとも思ったのだが、その一方では、面白いサービスだな、これを作ったはてなのエンジニアは楽しかったんだろうな、などとサービスの作り手のことも思い浮かんだ。上の引用にも書かれている通り、『「なんかおもしろそうだからやっちゃいましたー」的な無邪気さで』作ったのではないだろうか。


そもそも、Web APIを公開するというのは、公開元が「我々のデータを使って面白いアプリケーションを作ってくれ」という気持ちの表れのはずである。なので、「最速インターフェース研究会 :: 「ニコニコ動画はYouTubeにとって脅威になったのでアクセス拒否された」みたいな論調に話を持って行きたがる人たちについて」のような、API以外の方法でコンテンツを使用しているという話であればしっくりくる。


サービスのありかたという点で言えば、確かに『「Rimoのサービスをきっかけにして新しいコンテンツが生まれる」「コンテンツを作るクリエイターたちにとって明確に利益になる」要素』のあるサービスもいいが、広く視聴者に届けられるサービスにも存在意義があると思う。少なくとも、PCを持っていない人にも届くというメリットがあるのではないだろうか。


ちなみに僕は、だれが「音楽」を殺すのか? (NT2X)を持っていて、烏賀陽さんとのイベントにも参加した津田さんファンです。